「おはよ〜しゃーん!彗 よか天気ばいねぇ〜」 「おはよぉ!」 知ってる人ばかりの 小さな港の朝は 働きに行く人や、帰って来る人 トラックや荷物が運ばれたり 活気があって、結構混む 船に乗るのは、好きだ ――― 小さな船と、乗り場を仕切ってるベルトが カチャリと外される瞬間は いつもの事なのに、ワクワクする 「… あ、曲 できた」 わたしは船に乗り込んでから 慌ててカバンから、ケータイを出し 今思い浮かんだメロディーを 甲板の端っこで、録音した