白く光ってる瓦屋根
ずっとやまないセミの声
「スイ、むぎわら帽子かわいい〜」
水着に着替えて 浮輪を持って
アヤちゃんと一緒に、カコちゃんち寄って
三人、海までの道を ゆっくり歩いた
「うわぁ…人いっぱいおる〜!」
「パラソル借りる?」
「シートはうち、持って来たぁ」
「… なぁ
カコちゃん、スイ、なんかなぁ」
「ん?」
「?」
「デビューしたと言うても
うちらな〜んも、変わらんたいねえ」
「うん」
「そりゃそ〜だよ」
三人、けらけら笑う
「ばってん本番な、秋がらっち
なるみちゃんは、言うてたから!」
「… レコーディング、東京?」
「うん」
砂浜に、たくさんの人の笑い声
波の上には 白いボート
陽炎みたいにゆらゆらしてる
大きなフェリーは沖の向こう ―――…
「んや〜
しょろしょろ、泳ぎましょ〜たい!」
「うん!!」
「あ!待って!
スイのケータイ、着信!!」
「――― だ、誰?!」
慌てて開いたケータイ
光ってるのは
青い
―――― 青い ライト


