バタバタ
廊下を走ってく足音
タオル、拾った ―――
門のところまで来ると、下校の波
アヤちゃんの姿、捜したけど
「お!スイ!来よる来よる!」
「スイ〜!!」
声に振り向くと
アヤちゃん、カコちゃん
後ろのランプ、点滅してるタクシーから
笑顔で降りて来る、早苗さんの姿も見えた
「―― や…どげんしたと?!」
びっくりしてるアヤちゃん
「え…?」
「ほっぺた!ぶつけたと?!」
「あ…」
触れられたとこ、自分でさわったら
少しだけ、頬から血が出てた…
「ちょこっと…転んだ」
「平気…?スイちゃん」
差し出されたのは
いいニオイがする
早苗さんのハンカチ
「――― あ!
… すま、…ご、ごめんなさい…!」
お仕事決める、話した時
"怪我には注意して下さい"って
スーツのおじさんに、言われてたんだ…
「若いんだもん!少し位仕方ないって!
大ケガじゃなくてよかった!
これくらいなら、メイクで隠せるよ!」
「え…なるみちゃん
ばってん、今日、ラジオやけん
格好げな、見えんやろ?」
「い〜からい〜から!
さ!乗って乗って!
スタイリストさん達、待ってるのよ〜」
『―― スタイリストぉ?!』


