Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜





「… うん」


「だ…!で、でも…!
住所とか、全然書いてないって…」


「メールで、来ちょった」


「… ふわぁ…
な…なしけん?なしけんうちらに
黙っとったと…?」




中年のおじさんが、口を開いた




「河村さん

… こういう場所だと
あまり口を挟んだらいけないみたいな
空気ってあるけど…

今日はせっかくだし、貴女の気持ちを
正直に、教えて貰えないかな?」




「…大人ん言う無礼講は嘘やけん
真に受けたらいかん〜て
お父しゃん、言うてたちゃ」


「こ…っ!こぉれ!!彩あっ!!」




中年のおじさんは、また大笑いして
おばさんは眉毛つりあげてるし


アヤちゃんは避けるみたいにして
両手で両耳おさえてる


「……彩!!ぴしゃ〜っと、説明して!」




アヤちゃんはしばらく 黙ってたけど


結んだ髪、しぶい顔していじりながら
ボソッと 下を向いて言った




「――― だって、うちら…


普通のバンドみたいのじゃなかし…

新しい仲間探してるって書いてあったから
オーディションみたいなのかなって
怪しいって言われるまで、思ってたし


一応、ずっとこもって
PCで編集したりとかしたの送ったけど


二人は、うち自慢の友達やけん


… もし、落ちたら、頭来るし


――… 言うのとか、嫌だったから…」