Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜




港への坂道
猛スピードの 自転車が走る




「フェリー乗り場やけん
学校ん方やなくて〜!!
新幹線ん時間の、どげんげな
ちょこっと言うてたから」


「しょ、そいから?!」


「うち、夏に島で〜!
星祭っちゆうんのあっけんっち話したら

真木さんサイトで〜
そん記事みかけて、いろいろページ回っち
こん島ん事、知ったっち!!」


「そんでから?!」


「うちも星祭ん事げな、島ん事
サイトに書いとうがら〜っち
アドレス教えて…

曲もアップしとうけん
暇な時に聞いてみてっち言ったら
なんかニコニコ、笑っとった!!」





一度
クルーザー停まってたとこに寄ったけど




「… 無か」


「スイ!あしょこ!」




うみねこの群れ


もう出発してしまったフェリーの姿を
立ちこぎしたままのアヤちゃんが
真っすぐに、指差した …――




―――… 羽根… ない…




「… スイ!追い掛けるか!!」


「え…?」


「おいしゃん達に、声かける!!」




自転車から飛び降りたアヤちゃんは


朝の漁から帰って来て
まだ網の手入れをしながら


笑いあってるおじさん達の中に
おはよ〜の挨拶をして突っ込んだ




「おいしゃん!!船出してから!!」


「お、どげんしたアヤ」


「フェリー追い掛けると!!
船、出してから!」


「い…アヤちゃ…!」




「なんだ?どげんした?」


「一大事なん!!スイん初恋ん人
あんフェリー乗っち、帰っちゃうと!!」


「ア…アヤちゃん…!」




「スイ
恥ずかしのっちても
なぁんにも、起こらんけんよ」







「お〜!!そいはエライ事だ
おい!!たっちゃん!!
トビウオ丸、出しぇるか?!」


「お?!なんだ?!」