肩つかまれて
… 久しぶりに 熊石さんの 顔を見た
「ホントに宮本
気に食わんよね…」
「… 何?」
「はぁ?!
しつこく学校来とう事ばい!!
泣いたり謝ったりすれば
許してやろうかっち
思っとったんにさぁ…」
… 謝る理由なんかない
「そげんゆう目ばい!
ああもうイライラする…!!」
駅前通り
広場
制服姿のかたまりは
わたし達以外にも大勢いて
歩いている人達は、気にもとめない
「…なぁ、熊石しゃん
宮本しゃんも呼んで
これからどっか、カラオケでも行こ〜」
「つか皆、まだ帰っちなかやろ?
そん辺におんしゃあん呼んで ――」
「…そうだね
――― 逃げんなよ、宮本」
「待っち〜?電話する〜」
… なかまを呼ぶ三人
両側から 腕 つかまれて
… 逃げられない
だから
大きく
息を、 吸った …―――


