「あー…
そんなウワサ たってるねえ…
けぇど、人殴ったのな、本当なこつ」
「え…」
昼休み
どうして、クリーニング屋の先輩は
学校を、やめたのかを
香水くれた先輩に、聞いてみた
屋上
フェンス
サラサラの髪
「同クラの、幼なじみの子が〜
駅前の、本屋だっきかな
万引きして、そい、見ちゃっち
そしたらいつのまにか
横にいた、あいつのせいになっとったて」
「――… な…」
「まあ元々、家の手伝いで
学校サボりかちやったし
見た目ハデやけん
いろいろと目、つけられてがらね〜
そいであっさり、退学になりよった
しゃーしかし、もうゆう気は無かっちて
幼なじみの子、特進組やし
やっぱり学校な
普通の、優等生のゆう事、信じるけん
――― やけんうち
ちょこっと、心配なんよ 」
「 え…? 」
「 あん時ハシバがね
『声かけよ〜』って
ばってんうちらといると
彗も同じ様に
見られちゃうんじゃなかかっち 」
「―――― そげな事!! 」


