瑠璃色の夕方
一番星
走って、島に帰る船へ
動き出した船の中には
背広姿で眠る人
駅ビルの袋を持ったお母さんと
ずっとずっと、泣き止まない赤ちゃん
こんなに暗くなってから
一人で、船に乗るのは初めてだ…
灯台のライト
島の港
… これくらいの時間なら
カバンだけ置いて
普通に遊んでるし、大丈夫
ホッとしながら
坂をのぼっていたら
お弁当用の、手さげバックから
チカチカ 光がもれてる
「―――… あ」
ケータイにメール
カコちゃんと、アヤちゃん
着信は ちょうど
大きなゲーセンの中にいた時で
… 音、騒がしいし
カバン
席に置いたりしてたから
来てたの全然
気がつかなかった …――――


