風が気持ちいい。


入学式屋上でさぼり。


入学式なんてめんどくさいし。


2年生は関係ないし。


屋上にいるほうが断然いい。


私は屋上に寝そべりそのまままぶたをとじる。


その時、屋上の古びたドアがギィィィとなった。


誰か来たんだ


でも、私はそのまま目をとじる


だんだん足音が近づき私の所でとまる。



「入学式早々さぼりかよ」


そんな声が聞こえた。


見上げると何処かでみたような奴がいた。


顔の整ったいかにもバカそうな奴。


お前もサボってんじゃねーか!
そう思いながら


私は少し離れて


「そうだけど、あんた誰?」


と声をかける


「あ、俺?」

あいつはきょとんとした顔で聞いてくる。

「そうだけど...」

私はこのバカさに呆れた。

だって、あいつが言ってきて、私はそれに答えてまた疑問形で返したんだから
フツーあんたでしょーが!!
しかも、ここ2人だけだし。


「あー。俺は2年の富沢瑛心(トミザワエイト)同い年 だろ...」

彼はニッと笑って私に名を名乗った。

同い年だからって知ってるとは限らないじゃん。


「で?お前、名前は?」

おい。お前って失礼な言い方だな。