やり直し。

タクシー乗り場に向かう時に、後ろから声を掛けられた。

『課長!』

この甘くて魅惑な股間を熱くさせる声は…

義男は振り返るまでもなく、声の主が分かった。

『潔子!!』

『久しぶりです課長!』

潔子の隣には、いかにも社長らしき人がいた。

深く帽子を被り、サングラスまで掛けていた。

相変わらずだなと義男は思った。

『課長も、旅行ですか?』

『そうだよ。』

『もしかして、アメリカ?』

『そうだけど。』

『あ〜残念ですね。私たちもアメリカなんですけど、なんか急な天候の悪化で今日の便は全て欠航みたいですよ。』

(なんだと??そんなはずはない。事前に天気予報も調べて、1番良い日を選んだはずだ。まさか…運命が…変わってしまった…)