義男が準備を済ませ2階から降りてきた。

『行ってくるぞ〜』

庭で洗濯物を干していた加奈子が早足でリビングに向かう。

『もうそんな時間?』

『そうだ。遅刻したら大変だからな』

『何時の飛行機でしたっけ?』

『12時だよ。』

『おかえりは、いつでしたっけ?』

『来週の火曜日だよ!』

『そうでしたわね。何時の飛行機で帰ってこられるの?』

『夕方の便だから、帰ってくるのは夜の9時くらいかな。』

『お迎えは?』

『いいよ。電車があるし。』

『帰ってくるのは9時ですね。もし時間が変わったら教えてくださいね。』

『…ああ。』

義男は多少の違和感を感じながら返事をした。