『おはよう』

義男が出社する。

『おはようございます』

課の部下達が一斉に挨拶をした。

義男は優しくて、なんでも言うことを聞いてくれるから部下から人気があった。

いわば無能な責任者としてだ。

そんなある日の事だった。

営業部長が課に来た。

『課長、ちょっと良いか?』

『はい。』

義男は何事かと心臓を鳴らす。