やり直し。

加奈子は胸の内を吐き出してスッキリしたようだった。

すでに涙は止まっていた。

『あ〜ぁ、義男みたいな人が良かったな。』

加奈子が言う。

『え?僕…?』

義男は動揺する。

親友の彼女に手を出すなんてありえない。

しかし、変な正義感と、泣いていた加奈子に心が揺さぶられたのは確かだった。

『ねぇ、良かったら家で飲まない?』

加奈子は公園から歩いて五分ほどの場所にアパートを借りていた。

隆と何度か行った覚えがある。

『え…でも。』

義男は戸惑う。

『隆の事は忘れる。とりあえず友達として飲も?』