「あ~~違う違う!!それは砂糖です!お塩はこっち!」
「すいません!料理したことなくて……あの、切るのはなんとか出来ると思うので俺、そっちやります!」
千春さんのたっての希望で、一緒に料理をする事になったのだが、先程からずっとこんな感じでまったく先に進まない。
見てるだけで危なっかしくて、傍を離れられない。
「じゃあ、人参をこんな感じで乱切りにしてください。包丁ですから気をつけてくださいよ!!」
「分かりました。やってみます!………こうですか?」
「上手い、上手い。その調子でお願いします。」
「はい!任せてください!」
ザクッ
「あ………。」
「きゃー!千春さん、何やってるんですか!!血が!!大丈夫ですか!!!」
急いで水道水で傷口の血を流すと近くにあったキッチンペーパーで傷を押さえた。
「救急箱………まだ用意してなかった。ちょっと待っててください!」
私は急いで自分の鞄を取りに行った。
「確か、絆創膏があったはず!」