「さて、今日はどういったご用件でしょうか?」


何か分かっている様な口振りで黒木は私を見つめた。


「用件ってわけじゃ無いんですけど、やっと落ち着いたので、改めてお礼をと思いまして……。」


「それはわざわざありがとうございます!こちらも大口のお客様がめでたく結婚されて箔が着いたのか、益々、仕事の依頼が増えました。本当にありがたい事です!」


「そう、……ですか。」


「どうかしましたか?何か浮かない顔の様に伺えますが?気のせいでしたらすいません。」


「悩みってゆうか。まだよく分からなくて……。」


「当社ではアフターケアもさせて頂いておりまして、宜しければ私が、相談をお請けします。ちゃんとした国家資格も持ってますのでお気軽にお話し下さい。秘密も守りますよ?」


「秘密だなんて、そんな大層な悩みじゃ無いんです!自分で何とか出来る範囲だろうし……。」


「無理にとは言いません。泉様には大変我社に貢献していただいたので特別に無料でお請けしますよ。」


「そう………ですか。」