ピーピッピッ………ガチャン


真夜中、ドアのカギの開く電子音で目が覚めた。


「うぅん………今、何時よ一体……………。」


携帯の電源を入れると夜中の2時を回っていた。


「こんな時間まで仕事なの?」


暫くするとシャワーの音がして来た。


(ご飯は食べて来たのね………それなら返信してよ。)


眠気でうつらうつらしながらも彼を待った。


(今日こそは逃がさないんだから!!)


いつまでもモヤモヤさせとくのは、私の精神衛生上限界だし、今まで、こんなに悩んだことが無かったから、耐えられなかった。

目を瞑って待っていると、そっと部屋に入って来る気配がした。

音を立てないようにとても気を使っているのが分かる。

そろりと布団に入ってきた彼に私は意を決して抱きついた。