「ちょっと冷たすぎるんじゃないの~?新婚旅行おあずけくらって、いじけてんのか?」


(こいつ面倒臭い…取り合えず、適当に誤魔化して終らせよう。)


「そうよっ!悪い?分かったらさっさと仕事しなさいよ!」


「分かったよ。そんな怒んなって、ほら。」


コトっとデスクに音を立てて、私のお気に入りのカフェのカップが置かれた。


「私に……?」


「あぁ、お前の好きなやつ。」


「うん………ありがと。」


「まぁ、それ飲んでさっさと色ボケから目を覚ませ!じゃーな!!」


「………色ボケじゃないっつーの。」


温かいカフェラテは私の手の中で、少しだけ安心をくれた。