最近分かったのだが、佐伯はこの頃一言多い。
それとゆうのも結婚してからとゆうもの、俺は俺じゃない行動をするようになったからだ。
自分でも自覚している。
今までこんなに誰かと一緒にいて、自分の衝動を人前で抑えられない事はなかった。
彼女が、怒ったり、笑ったり、喜んだりするだけで俺の心臓は生き返ったように動き出す。
彼女が涙を見せて怒った時は、身体の芯が熱くなり、あんなに拒んでいた事が嘘のように、自然に唇を求めた。
キスは初めてじゃ無かったが、今まではバレるまで義務の様な物で、心を殺して何とか済ませていた。
した後は必ず自己嫌悪に陥り、暫くは体調も悪くなっていた。
今はどうだ?
仕事が唯一没頭出来る俺の趣味だったが、この頃は彼女が喜ぶ事は何か無いかと、仕事の合間、その事ばかりだ。
良いのか?悪いのか?
どっちにしろ俺は心の置き所を見つけられた。
この安定を守りたい。
今日も、何があろうと、早く彼女の元に帰る事が俺の最終任務だ。
だから、俺は今日も言う。
「佐伯、早くしろ。」
そして、心の中でこう続ける。
(俺が早く彼女の元へ帰れるように。)



