「……………………………。」


その時、私の中で二度目の何かが切れる音がした。


「おっお前が生意気な口をきくからだ!!」


「フッフフフッ………そうですね。一発は一発ですから……、これでチャラにしてあげますね……」


切れて血が滲んだ唇を舐めながら顔を上げた。


「何…言って…」


男が言い終わる前に思いっきりみぞおちに拳を入れる。


ドスッ



「ぐふっううぅ……うぅ……」



声にならない声で呻きながらうずくまる男。



「お仕事に支障が出ますから、顔は避けました。感謝してください。それから、私個人としては“あんたみたいに女をバカにするやつが世界で一番嫌い‼女が弱いと思って見下してるようだけど、体は男より弱くても、心が何万倍も強いんだよ‼”です。それではこれで失礼します。」