「ぶちょ……ー」
「ふざけるのも大概にしてください!!」
私が反論しようとする寸前、誰かの声が遮った。
微妙に鎮まりかえる店内。
「藤森~?どうしたの急に~?」
令子がわざとらしく煽ると同時にざわつき出した。
「藤森……?」
「だって、そーでしょ?善からぬ噂が広がって~、せっかく玉の輿に乗れたのに旦那さんに落っことされたらどーするわけ?こんな気の強い女じゃ、誰も拾ってくれないだろ~?」
張り詰めた空気が解けて、皆がまた笑い出した。
(なんだ、ふざけてたのか。いつもと雰囲気違うから少しびっくりしたじゃん。)
「あんたまで私をからかったわね?覚えてなさい!」
私はそう言ってトイレに急いだ。
(本当になんで、飲むとこんなにトイレが近くなるのかな?それに一回行くとまたすぐ行きたくなるんだよね~………。)



