「……ちょっと出掛けて来ても良いですか?」


1人のメイドさんに聞いたら


「えっ?!何時頃お帰りになりますか?」


焦ったようにそう聞いてきた。

確信した。

今日の夕方から夜の間に何かあるんだ。


「5時30分には帰って来ますよ。」


「あ、分かりました。お気をつけて行ってらしゃいませ。」


頭を下げたメイドさんは、他のメイドさんに何かを伝えていた………。

私の行き先は




「………お母さん。」


お母さんのお墓。
定期的に来ていたけど、今日は特別な日だったから。


「お母さん、まだ私と一緒に居たら何歳なんだろうね。」


生きていた時の誕生日。