自分のネクタイはやり馴れてるから簡単なんだけど、う〜ん…難しい…。




苦戦しながらもなんとか結んで 




"ポンッ"と軽く翔さんのネクタイを叩いて


「出来た!うん、格好いい。」




なんて笑顔で口走ってしまった。




しまった!って思って"ハッ"とする。


「輝星夜…。」


私に伸びてきた手をなんとか避けて


「じっ時間!遅刻するのでもう行きます!先生も早く出てくださいね!」


そう言って足早に玄関に向かった



「クソッ。可愛いなぁっ。」


なんて言う翔さんの声は届いてこなかった。