「…!!
読むし!
莉仔(りこ)に借りたの!
早く返したいから読ませて!!」
私はグルんと陸翔に背を向ける。
…私の部屋なのに、
なんで私が部屋の隅っこなの!?
「…そういうの、気に入らない。」
「陸翔?
なんか声裏返った?低いよ?風邪?
てか、なんて?」
「萌花が漫画の中の男なんかに
ドキドキしてるのが気に入らないって言った。」
「何?
陸翔は私の感情コントロール機じゃないし、
陸翔は私のお兄ちゃんでも
弟でも恋人でもないんだよ?
関係…ない…じゃん?」
最後の方は声が小さくなった。
だって…なんか…怒ってる?
「………」
「え…ちょ…陸翔?
なんかごめん?」


