両片想い


「ねぇ。」



と、さっきまで口を開かなかった
花音ちゃんが口を開いた。




「観覧車乗らない…?」




予想外だった。



花音ちゃんはいつもぶりっ子に
話すのに、今日は
控えめだったから。




「ああ、いいな。」

と、観覧車を見上げる裕翔。