あきらは私と全くタイプが違う。
ショートカットがよく似合う、目元が涼しくて凛としたきれいな女の子。
性格は竹を割ったような、サッパリした裏表のない爽やかな子で、女子にも男子にも友達が多くクラスの人気者だ。
なんで私と仲良くしてくれるのか不思議。

違う小学校出身で同じクラスになり、親友というような間柄になった。
あきらは気付いてないだろうけれど、私はあきらと親友になれた事が嬉しくてたまらない。

何もかも人並み、またはそれ以下の私と成績も運動神経もよくバスケ部で活躍するあきらが仲良くなる事なんてないと思ってたから。

そして、もう一つ。あきらはかいと君と幼なじみだ。かいと君はサッカー部で一年女子に人気がある男子、私も少し、いや気になる男子なのだ。
あきらと一緒にいるから、かいと君は私の事も知ってくれている。
さっきは分度器を貸すって、少し話せた❗

ついつい話せたことが嬉しくてあきらの存在を忘れそうになってしまったくらい。
結構好きになっちゃってるのかな。

でもまだ内緒にしておこう。地味子な私にかいと君が気付いただけでじゅうぶん。