花火【短編】

外は夏らしく蒸し暑い
日はだいぶ落ちて涼しくなったとはいえ
じわ～っと汗ばむほど

連なる屋台からは景気のいい声が
家族連れやカップル
大人になった今でもこういう雰囲気は
悪くない。

幾重にも連なった提灯が風に揺れ
幻想的な雰囲気を醸し出す。

多くの人達が河川敷へと向かう
その流れに乗るように
二人で花火を見たあの場所へ

河川敷には川沿いに桜の木がたくさん
植えられていて
春には桜の名所にもなる。

その中でも一番大きな桜の木
その下が目的地だった。