6年前


純「菜緒!菜緒!どうしてだよ、菜緒!」
菜緒「…じゅ…ん………しん…ぱ…い…して…るの…?…め…ず……ら…し………か…わ……い…い…とこ……あんじゃ…ん………………………」
純「菜緒―!」

菜緒は交通事故に遭ってこの世を去った
わずか19歳だった
付き合い始めてから4年がたっていた

純「せっかく明後日は菜緒の20歳の誕生日だっていうのに…」
俺はその日涙で顔がぐちゃぐちゃになるくらい泣き続けた
人生で1番泣いた
そのせいか葬式では涙を一粒も流さなかった
皮肉なことに菜緒の葬式の日は菜緒の誕生日だった

純「菜緒、20歳の誕生日おめでとう。本当は生きている菜緒に直接渡したかった……そういえば4年前に言ったきり、言ってなかったな…
菜緒、好きだよ。これからもずっと、菜緒が好きだよ」

俺は菜緒の首にハートのネックレスをつけてキスをした
そして俺はいてもたってもいられず外に出た

純「今日の空って…こんなに青かったんだ」

雲一つない青空…それはまるで菜緒の死を迎え入れているかのようだった