「……!?」



星子さん…の?どういうことだ??
なぜ彼女がこれを?



驚きを隠せない俺に、斎藤さんが続けた。



「家紋が入っている時点で、城主がおっしゃっていた髪留めだと…俺は確信した。
そうなると星は、城主と蘭子様のお子様である可能性が高い。

…城に盗人が入った例は今までないしな。盗まれたとは考えにくい。」



「城主の…子…?」




斎藤さんは、俺を見て頷き言った。



「しかし、これが本当だと矛盾が生じるんだ。」



「…矛盾?」



斎藤さんはまたも頷き、はっきりとこう言った。




「城主のお子様は……


女として生を授かった。」






心臓が…大きくて深い音を立てた。



だってそれじゃあ…もうほとんど確信している。


矛盾なんかじゃない。……だって『星』は『星子さん』だから。