数日して、斎藤さんが俺を呼んだ。
部屋に通され、向かい合わせに座る。
そして斎藤さんは話し始めた。
「…この髪留めは、城主の元妻の蘭子様のものらしい。」
美しい施しのされた金色の豪華な髪留めを俺に渡した斎藤さん。
そして続ける。
「城主が少し酔っていらしたときに、俺に話してくれたことだ。
…俺が、城主に話し相手を希望されたときのことなのだが…」
「城主からご指名いただいたのですか…!?…さすが斎藤さん。」
城主直々にご指名がもらえるなんて滅多にないこと。
…一体何を話したのか。
そして斎藤は話し始めた。
「蘭子様がお亡くなりになったあと、遺書が見つかったらしい。」
「…遺書?ご病気だったのですか?」
斎藤さんは静かに首を横に振った。
「……自殺だったそうだ。」

