そうだ。彼だって新撰組の監察方。
気配を消すなら新撰組一じゃない。
光英も驚いた顔を見せた。
そして、山崎さんは言った。
「今の話は、本当か…？…本当なら、あなたたちが…暗殺者なのか？」
山崎さんも動揺を隠せないようで、言葉がいつも以上に途切れ途切れ。
…私なんて、何も言えずに固まっていた。
……はずなのに、慣れとは恐ろしいものだ。
口が淡々と動き出した。
「…山崎さん。私たちのこと、言えばあなた方新撰組にも影響が出ること、忘れないでください。『新撰組の中から暗殺者が出た』なんて…洒落になりませんよね？
それに、城主が『もういい』と言ったんです。…お互い、丸く治めるのが最前線じゃありませんか？」
もうそれは、私の声ではない。
