朝から、「気分悪くないか。」とか、「具合悪くなったら言えよ。」とか、光英がやたら心配してきて気持ち悪い。←


まぁ、これも今日が会合当日であり……『父』に再開する日であるから。




再開といっても、私が城主『徳川慶喜』の顔を拝むだけだが。



それに、何も気付かなかった彼を父なんて思いたくもない。現に今は他人同士。






…あなたに対する失望感は、一生消えることはないだろうけど。





……私は今、どんな顔をしてるだろう。


鏡、買おうかな。




そんなことを思っているとき、ふと柔らかい声が聞こえた。






「そこの美しいお兄さん。」




「………え、私でございますか?」





「そうそう」と優しい笑みを浮かべた…たぶんどこかの城のお姫様………というにはお歳を召された奥方がいらっしゃった。