【改】「好き」とは言わず、さよならを。




それと他に、気づいたことがある。



……城の雰囲気が、柔らかい。





私がいた頃はもっとピリピリしていた。
…だが今は、武士も女人も出会えば挨拶を交わし、楽しそうに笑っている。





城自体は変わっていない。…だけど、中身が全然違う。




なぜこんなに変わっているのか。




私には心当たりがあった。
…それが、江戸城へ来た1番の理由でもある。







一通り案内が終わったあと、新撰組のみなさんの目を盗んで、私はある女人のもとへ訪れた。