【改】「好き」とは言わず、さよならを。




山崎さんは、真っ直ぐ私の目を見る。


…いつもそうだ。彼は目を逸らさない。団子を買いに来るときだって、新撰組にいるときだって。



純粋で素直で、真っ直ぐな人。



そんな山崎さんだから、口を開いてしまいそうになる。




………でも







「今は、言えません。

ごめんなさい。」






あなたには、言ってはだめなんです。








山崎さんはその言葉を聞いて、素直に引き下がってくれた。








なぜだろう。山崎さんに隠し事をするのが、こんなにつらい。



胸をおさえながら見上げた星空は、眩しいくらいに輝いていた。