【改】「好き」とは言わず、さよならを。



「1ヶ月ぶりかな?…元気で何よりだよ。」



惟徳様がこちらに向き直ると同時に練り香(ねりがおり)の香りがする。


きつくもなく薄くもなく、それでいて人を惹きつけるその香りは惟徳様を表しているようだ。




なんでも、惟徳様は昔そうとう遊んでいたらしい。

来るもの拒まず去るもの追わず

という感じだったそうで。


あくまで噂だけど、なんとなくわかる気がする。だって惟徳様、女の人にすごく慣れているのだ。


女の人にぶつかったときの態度とか見てると特に思う。


惟徳様は転びそうになった女の人の腰に優しく手を添えて支え、しまいには…




「大丈夫ですか。お嬢さん。」




あの誰もが暗殺者だなんて死んでも思わない優しい顔で微笑むのだ…!