その言葉に、みなさんの表情が固まる。


…わかっている。彼らが何をためらっているのか。
そんなことする必要はないのに。



「組長…私は懸賞金すらかかってる行方不明の姫です。この髪飾りに通行証。…誰にも疑われることはありま…



「…そんなことを言ってるんじゃない!」



堪らず声を上げる組長。

……わかっている。でも、私はね。




「私は…ほんの少しでも罪を償いたい。恩返しがしたい。


…だから、私を江戸城に引き渡して…懸賞金を受け取ってください。」