それはすなわち…私だけに関係があるってこと。
…正直全くわからない。
新撰組の皆さんは何をしようとしているのだろう。
考え込んだ私に、山崎さんが声をかけた。
「心配しなくていい。ただ、本当に伝えたいことがあるだけだ。
…それは、あなたを傷つける内容じゃない。」
「…はい。」
山崎さんが言ってくれるだけで、肩の力が抜けた。
すると次は、山崎さんが私に聞いた。
「光英さんとは…どういう関係なんだろうか。」
「え?」
関係…と聞かれると、こうしか答えられない。
「歳が近い仕事仲間…かな。」
組織内では、私が最年少だった。光英は私の1つ上の19歳。
暗殺組織は、いわば陽の当たる場所では生活の中できなくなった人達が集まった場所とも言える。
生きづらくなった大人たちが、たどり着いた場所がこの組織であった。
そして、光英は本当はどうかわからないけど…『主に拾われた』という例外的な私たちは、同年代の仲間がお互いに2人しかいなかったのだ。
「だから光英とは仲がよかっただけなんです。」
「…なるほどな。」
そう説明しても、納得はしていない様子の山崎さん。
どうすればいいのやら…。
考えていると、山崎さんが息をつき、私から目線を逸らして言った。
「大人気ないとわかっていても…、あまりいい気はしない。」
「…!」