視界が揺れている。 手の甲に冷たいものが落ちた。 見上げた空は茜色で、山崎さんが新撰組の話をしてくれたときを思い出した。 「…やまっ…ざ、きさ…ん!」 久しぶりに泣いていた。 もう何年泣いていなかったのか。 溜め込まれていた何年か分の涙が滝のように流れていく。 自分で止めることなんてできるはずもなく空に星が光るまで、ただ泣いていた。 山崎さんに会いたい。 話がしたい。 笑い合いたい。 「一緒に…いたいっ」