なんて優しい私。

せっかくの気晴らしの日曜日を二日酔いで頭ガンガンの友達のために使ってあげるなんて。

ここまで優しい友達なんているだろうか。

普通はいないだろう。

そして、感謝するだろう。



なのに―…



この二日酔いの女といったら




「あ、美鈴いたんだぁ…」




いつものゆずの面影はどこにもなく1つトーンの低い声で

ベッドに横たわりながら、立ってる私を見ながらそう呟いた。


へえ、そんなこと言うの。

せっかく看病しにきてあげた私にそんなこと言うの。



私からは自然に不適な笑みがこぼれていた。




「何その変な顔」




そんな私に二日酔いだから何でも言っても許されると思ってるらしいゆずは

クスッと笑いながら言った。



ゆずはお酒が入ると人が変わるみたいで、お嬢様タイプから悪魔タイプになるみたいで。


今度からはゆずにお酒を飲ませないようにしようと思う。


飲ませて翌日二日酔いになってこんな態度とられたら、私はたぶん頭がイカレちゃう。



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