突然一気に話し出すから、いったい何の覚悟についての話をしてるのか分からなかった。



でも、そこは葵と3年間一緒にいるだけあって、葵が話していくうちに、

“これから”について話してるんだって分かった。



「俺は今さら何言われたって気にしねぇけど、お前に言うやつも出てくるかもしれねぇ」

「………」

「暴走族には入んなかったけど、周りからはただの不良って見られてる」

「………」

「菊哉もそうだ。けど、ゆずは覚悟できてる」



ゆず、が………?



確かに中学時代はたくさん喧嘩してきて、悪いことたくさんしてきた葵。



そんな葵とこれから一緒にいるってことは、これから周りからたくさん嫌なことを言われるかもしれない。



菊哉だって同じで、それをゆずは覚悟できてる。



なら、一緒に暮らすことを了承した私も覚悟できてなきゃいけないわけで。



「……そんなの」



葵は知らなかったんだろうか。

葵と付き合った日。



死ぬ気で守られたいと、

本気でその時思った。



.