行く目的が“したいことを見つけるため”で、私が大学を卒業できるのかなんて分かんなかった。

保証もなかった。



それに、高校3年間バイトもせずに生活代から高校代から何まで払ってもらった親に、

大学の学費を払ってもらうのも申し訳なかった。



どうしても行きたいって思ってる大学なら、払ってもらいたいって思えるかもしれないけど。



私は、そんな風に思える大学が見つからなかった。



だから先生に相談した。



「担任の先生から電話が来た。『美鈴さんが大学に進学しないことを知っていますか?』って」



そして、先生がお父さんに、私が自分の口からお父さんに伝える前に電話で伝えたらしい。



子どもの大事な進路は、親がしっかり把握してなければいけないものだと、先生はいつかのホームルームで言ってた。



それなのに私たち親子は、進路について語らなかった。


………ううん。


私が避けてただけだった。



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