葵はベッドに座り、私は葵の隣に座った。
深く深呼吸をして、葵を見ずに私は話を始めた。
緊張してるけど、お母さんに勇気をもらった。
きっとお母さんは私に、葵に話をすりチャンスをくれた。
私の背中を押してくれた。
「ねぇ葵……。さっきの……あたしとお母さんが話してたの……聞こえた?」
そう恐る恐る言った私に、葵は『聞こえてねぇよ』ってまったく疑ってる素振りもなく言った。
「あ、あのね?あたし、葵に言ってない………っていうか、言えなかったことがあるんだ」
「言えなかったこと?」
かすかに私の声は震えてて、たぶんそれは、これから話すことを葵にどう思われるかが心配だからだと思う。
やっと言えるのに。
これで葵に秘密にしてたことが無くなるのに。
やっぱり私は、葵がどう思うかが気になっちゃって、やっと言えたその言葉に対して葵が手をギュッと握ってくれたから………
涙が出てしまった。
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