私は葵と私んちで年を明けて、2人で年明けの特別番組を観てるときに、私の携帯にお母さんから電話があった。



《久しぶり!葵とは上手くやってんの?!》



年が明けて最初の一言がお母さんのこんなので、その場にいた葵は横でお腹抱えて笑ってた。



私は私で、自分の娘のことは娘の体調とかより、彼氏と順調にいってるかどうかの方が大事なんだなって呆れてた。



だけど、そんな娘の気持ちなんてお構い無しのお母さんは、どんどん話を先に進める。



《あ、それでね?今日の夜の便に乗ってそっちに行くから。布団出しといてくれる?》

「…え?そっちに行くからって……帰ってくるの?!」

《何よ、自分の家に帰ってきちゃ駄目なの?それとも帰ってきてほしくないことでもしてんの?》

「なっ…!帰ってきてほしくないことって何よ!ってか、そんなことしてないし!」

《焦ってるところが更に怪しい。お母さんに隠し事なんか無理だからね。すぐバレるんだから》

「だから何もしてないってば!」

《はいはい。じゃあ布団よろしくね。あ、あと、葵帰すんじゃないよ。会いたいからさ》



お母さんはそれだけ言って電話を一方的に切った。



昔から何でも勝手にお母さんは物事を決める性格で、遠くに出かける時なんか、当日の朝に場所が決まるという感じだった。



お母さん達が来てもいいように、前にお母さん達が寝てた部屋に布団を3つ押し入れから引っ張り出してひいた。



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