葵の知らなかった過去のこととか聞いたあの日は、何故か葵に寝かせてもらえなかった。
何回もベッドで甘く囁かれて
何回も愛してると言われて
私も抵抗する気は無かったから、すんなり受け入れてしまった。
………だからって。
「ありえない!」
「は?」
「腰が、痛くて…立てない!」
あんな回数しなくてもよかったんじゃないかって思うくらい、私は昨夜散々葵にやられた。
いくら中学の時にバスケをしてて体力ある私でも、葵の体力に適うわけがない。
葵はそれを知ってるはずなのに、次の日の私の体のことなんか考えていなかった。
それはもう、ムカつく。
ましてや今日は休日じゃなく平日で学校があるのに、私は立ち上がることも出来ない。
そんな私の体を何も考えない葵を睨んでる時。
葵が一瞬でベッドにうずくまる私に覆い被さって、私の腕を押さえつけながら耳元で囁いた。
「昨日『もっと…っ』って甘えてきてたのは、誰だっけ?」
「…っ!」
「俺の首に腕回して甘えた声で『愛して…」
「それ以上言わないで!」
つか、何こいつ!
サディスト!?
私を苛めるのが生き甲斐みたいな?
……てか今日学校どうしよ。
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