それなのにこの金髪男はネクタイをしてないから、いったい何年生なのかまったく分かんない。
けど唯一分かるのは3年生じゃないってこと。
3年生で金髪っていったら、この学校には葵しかいないし、この金髪男は見たことがない。
ってことは、この金髪男は年下ってことで………。
「デビルの康介さんとやったって本当なんですか?」
低い声出してるけど、一応敬語を使ってた。
「だったらなんだよ」
金髪男とは比べ物にならないほどの低い声を出す葵は、やっぱり気だるそうにポケットに手を突っ込んだ。
私はというと、不良+金髪2人の睨み合いに耐えきれず、
葵の背中に隠れて、しゃがみながら葵を睨む不良数人を、こっそり睨んだ。
その隙に、この金髪男は1番言っちゃいけないことを葵に向かって言ってしまった。
「負けたんですよね?」
「………」
それはダメだよ!!
禁句っていうんだよ、そういうの!!
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