不良って、友達にもこんな口調なんだろうか。
『うっせぇぞ』とか
『黙れ』とか『謝れ』とか
お前ら本当に友達かよ!
お前ら本当に仲間が他のやつらにやられたら助けてやんのかよ!
間に絆ってもんがあんのかよ!
ってツッコミを思わず言われたくなるくらい、態度が悪い。
「わりぃ。つか、ごめんね?ほら何かさ、ビックリしてさ」
「…え?」
「葵が人を好きになるとか、中学時代しか知らねぇ俺には考えられねぇことなんだよな」
健吾は寂しそうにそう言った。
そんなに葵が人を好きになることが不思議って、中学時代の葵って一体どんなだったの?
さっぱり想像つかない葵の中学時代は相当不良を楽しんでたということしか分からなかった。
「余計なこと言ってんなよ。お前の方こそ、まだあいつと続いてんのかよ」
話を逸らす葵は、やっぱり自分の中学時代の話になると不機嫌になるようだった。
それより、健吾には中学から続いてるらしい葵が"あいつ"と呼ぶ彼女がいるらしい。
でもその話はすぐに終わって
健吾がすんなりと葵が不機嫌になる葵の中学時代の話に戻った。
「俺らとも最初は連まなくてよ。連み始めたの何か中二の初めくらいだったっけか」
「そうなんだ」
まさか、その話が長くなるなんて知らなかったから
『うんうん』と聞いていた。
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