学校祭も終わりの5分前になり、私のクラスは喫茶店だったから食器などの片付けをしていた。
意外にもたくさんお客さんが来てくれたからお金もたくさん入り、
この後クラスで先生に許可をとって、自分達のクラスで打ち上げをすることになった。
打ち上げのお菓子や飲み物代は、今日稼いだ分のお金で買ってくることになった。
学校祭委員の私とゆずが、お菓子や飲み物の買い出し係になり、
今は近くのコンビニに二人で来ている。
「みんなどんなの食べるんだろうねー。あたし全然分かんない」
「あたしも分かんないよ。あ、ねぇねぇ、これ買ってかない?」
私はスナック菓子のコーナーに置いてある一つのスナック菓子を指差した。
指差す先にあるスナック菓子をゆずは見ると、眉をしかめた。
「ねぇ、これって、他のみんな食べられなくない?」
「た、食べれるよ」
「へぇ、この“世界最強!激辛舌ヒリヒリスナック”が?」
「…っ」
名前からも
赤と黒の見た目からしても
ものすごく辛そうなこのスナック菓子は、私にとっては魅力的なお菓子だった。
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