可愛いと言われた女子は、ウエイトレスという仕事をすっかり忘れてて、写メを撮らせていた。



「ちょっと、ここキャバクラじゃないんだけど」



すっかり喫茶店から、この男子のおかげでキャバクラになりかけてるから、男子に注意した。



すると、注意された男子は私の顔を見ると、にっこり笑った。



「へぇ、似合ってんじゃん」


「…は?」



誉められたにも関わらず、私はイライラしかしなかった。



この男子は昔から知ってる。


いや、昔からといっても小学校からだけど。


その小学校の時から、この性格は変わってないらしい。



この嘘っぽい笑顔。

お世辞見え見えの誉め言葉。

口説くような甘い口調。



昔っから、何も変わってない。



「相変わらずこえーな。俺はお客さまだよ?接客してくれないの?」



この上から目線。

ほんっとに、変わってない。



神崎 仁(カンザキ ジン)


小学校6年間同じクラスで、中学校も3年間ずっと同じクラス。


別に仲良かったわけじゃないけど、ずっと同じクラスだったから、腐れ縁みたいのもあった。



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