その後のことは、泣いていた私を慰めるように背中を叩くゆずだけを覚えてた。
それからというもの。
学校祭まであと3日となった今、私たち学校祭委員は放課後残って学校祭の準備をしていた。
私のクラスはコスプレ喫茶をするため、メニューの数を確かめたり、材料も確かめたりした。
コスプレする衣装は、各自女子が男子の分まで作ることになってるから、衣装はまだ見てない。
話し合いの結果、動物のコスプレをすることになり、
私はゆずに勧められて猫のコスプレをすることになった。
ゆずはウサギで、他の女子のほとんどが、何故かヒョウのコスプレに決定した。
でも、その理由は学校祭当日に、すぐに分かった。
「やっぱヒョウのコスプレは可愛いね。写メ撮ってもいい?」
学校祭当日、私のクラスのコスプレ喫茶が始まって10分くらい経った時に、
黒髪の大きくない男子が、クラスに入ってきてそう言い、にっこりと笑った。
その男子は、隣に眼鏡をかけた真面目そうな男子を連れているにも関わらず、
ヒョウのコスプレをしてる女子に近付いて携帯を取り出した。
ああ、そういうこと。
何で女子がヒョウのコスプレをしたいのか分かった。
この男が、ヒョウのコスプレしてる女子は可愛いとか言ったからだ。
そうに違いない。
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