シャワーを浴び終わってお風呂場から出ると、ベッドの上にワンピースが何枚か並べてあった。



その中には一番のお気に入りの白いシフォンワンピースもあった。




「どれ着てくのか分かんなかったから適当に出しといた」




葵はそう言うと、濡れたあたしの髪をタオルで拭き始めた。


次にはドライヤーで丁寧に乾かしてくれ


あたしの髪をサラサラになるまで櫛でとかしててくれた。



それからどのワンピースを着ていくか選んで、着替え始めようと上を脱ごうとしてた。



でも後ろから感じる視線。



当然のようにベッドにドカッと座ってる葵は当然のように平然とした顔でこっちを見ている。



あの…あたしこれから着替えるんですけど。



脱ぐのを止めて葵をジッと見つめてるあたしに何の疑問も抱かないのか


ベッドから退こうとする仕草は見られない。




「これから着替えるんだけど」


「ああ、気にしないで着替えていいよ」




いや、気にするから!

思い切り視線感じるし。

気にしない方が無理だから!



まったく乙女心の分からない葵はやっぱりベッドから退こうとはしなかった。



むしろ寝っ転がりだした。





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