菊哉はノリが良さそうとか言って、菊哉と喋ったことあんのかよって思う。

葵は金髪似合いすぎとか、当たり前だろ!あそこまで似合うのはいないから!と思う。



だからって、自分の彼氏を褒められて悪い気はしないけど良い気もしないのが正直な気持ちで。



だから、すれ違うときに、菊哉と葵の彼女である私達を無視して喋り続けるギャル達を、

気付かれないように軽く睨んだ。




「何あの女達。ムカつくんだけど。菊哉の何を知ってるんだよ」




ゆずもムカついていたらしく、生活指導室に着くまでずっとギャル達に対する文句を呟いていた。



生活指導室に入ると、菊哉と葵が椅子にダルそうに座って反省文を書いてるのが視界に入った。



前のパイプ椅子に天沢先生が偉そうに座ってて、視線が葵から入り口に立つ私に移った。




「…おい、佐々木と須山、彼女がお迎えに来たぞ」




天沢先生は立ち上がり、葵のだけ反省文を取り上げた。



葵は書き終わってるみたいで、その場で立ち上がり鞄を持つと私の前まで歩いてきた。



菊哉は反省文が途中らしい。




「は?何お前書き終わったの?」

「お前が書くの遅いんだよ」

「ずるしただろ!お前絶対ずるしただろ!」

「してねぇよ。つか、さっさと書けや」




葵はイライラしてるみたいで、いつもより口調が悪く感じる。




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